メンタルヘルスケア
ストレス対処方法
ストレスは、物理学の『ひずみ』という言葉が医学的に使用されるようになった言葉です。
外からの力(刺激)をストレッサーといい、それに対して歪んだり、へこんだりすることをストレスと言います。
仕事でも人間関係でもストレッサーは容易に変わりません。となると、受けとめ方を変えることが大切です。
1.ストレスは受けとめ方次第。
*過去と他人は変わらない。
起こしてしまった失敗は元へは戻りません。あれこれくよくよ悔やんでも意味のないことです。 失敗は検証して再発を予防したら、その後は今やらなければならないことに全力投球することが大切です。 他人も変わりません。変えようとする努力、あるいは期待は裏切られます。 変わらないという前提で上手く付き合うことを考えましょう。
2.極端な考え方をしない。
『完璧主義』とか『すべき思考』などは自分で自分を追い込んでしまいます。 仕事でも試験でも完璧(百点)は困難です。程良いところで満足する、納得することがストレス軽減につながります。 また、今日すべき仕事は明日へ延ばすべきでない、と考えて必死になると、疲れます。 明日でも良い仕事は明日まで延ばす、と考えると、余裕が生まれます。
3.誰かに相談する。
一人で悩むことほど愚かなことはありません。家族でも友人でも職場の同僚や上司でも、誰でも良いから相談してみてください。 一人で悩んでいると、だんだん悪い方向へ考えが進んでしまいます。時間も過ぎてしまい、どんどん追い詰められて行きます。 もうダメだ、どうすることもできない、と思っても、誰かに相談すればなんとかなる可能性が十分あります。
*もし、パワーハラスメント(パワハラ)を受けたら
パワハラは我慢し続けることが一番悪いことです。
我慢していると仕事に集中できずにミスをします。人に迷惑がかかり、そのうち、がみがみ言われるのは本人が悪い、
という目で見られます。こうなるとさらに状態が悪化してうつ病になってしまいます。
一人で我慢していないで、まずは誰かに相談しましょう。その上で相手に、冷静にパワハラを止めてもらうように申し入れましょう。
相手が逆上してきたら、あるいはさらにひどくなるようなら、相談窓口へ相談しましょう。相談窓口としては、社内にあればよいですが、
ない場合には、厚生労働省が、以下の職場のパワーハラスメント(パワハラ)に関連する相談機関一覧として推奨しています。
・各県の総合労働相談コーナー
・各県の労働委員会
・テラス(日本司法支援センター)
・みんなの人権110番(全国共通人権相談ダイヤル)
なお、最寄りの労働基準監督署でも匿名で相談に乗ってくれます。いろいろありますので一人で悩まずに行動を起こして下さい。
4.リラックス法を身につける
以下にいくつか紹介しますが、効果の上がる形でマスターするにはそれなりの指導・訓練が必要です。興味がある方はさらに深く勉強して下さい。
①自律訓練法
寝た状態や座った状態で、目を閉じてリラックスし、『気持が落ち着いている、気持ちが落ち着いている』と自己暗示をかけます。 その後『手が重たい、足が重たい』、『手が温かい、足が温かい』とこころの中で繰り返します。コツややってはいけない状態がありますので 、専門家の指導を受けるか、しっかりした指導書を参考にして下さい。
②筋弛緩法
座った状態でリラックスします。目的の部位に少しずつ力んでいきます。 70~80%の力で緊張し、その状態を5~10秒続けます。一気に脱力します。脱力状態を20秒間続けます。 これをそれぞれの筋肉に3回繰り返します。緊張しやすい筋肉を選んで実施することがよいでしょう。
③呼吸法
腹式呼吸法を基本に、ヨガや丹田法などいろいろな呼吸法がストレス解消には有効とされています。